くさの針灸整体院の想い

患者様の喜びをわが心の喜びとする。

私が治療家になったきっかけを掘り下げて行くと、当時勤めていた会社の相談役の方からもらった、『中村天風 心を鍛える言葉』という一冊の本に行き当たります。

一番心に残っているのは、『人の喜びをわが心の喜びとする』という生き方。

また、欲を全て捨てることはない。ある程度の欲がないとダメだ。ただ、欲深いと良くない。そんなフレーズにも共感しつつ、あまり本を読まなかった私が中村天風氏のもの凄い人間力に魅力を感じ、引き込まれ、あっという間に読み切ったのを覚えています。

誰でも人の役に立ち、喜ばれたいという気持ちはあると思います。

私も『人の喜びをわが心の喜びとする』という生き方を日々考え、意識しています。

自立した健康意識を育てる。

まず何より、ご自身の身体・健康・人生のことを他人事にせず、自分事にしてもらいたいという想いがあります。

自分の生活習慣を変えられない理由が他人のせいになっているうちは、なかなか改善が難しいかもしれません。

悪くなったのも、治らないのも人のせい。それではおそらく、治ったとしても一時的なもので、根本的な解決にはならないのではないかと思います。

私自身、辛い坐骨神経痛を三度経験し、様々な治療を受けましたが、どんなにゴッドハンドと言われている先生方の治療を受けても改善しない時期がありました。

当時の私は自分の健康と向き合わず、とても健康的とは言い難い生活習慣でした。

そして、それを改善出来ない言い訳を自分自身に言い聞かせて、治すのを人任せにしていました。

それでは良くなるものも良くなりません。

痛みが治りだしたのは、自分の健康と向き合い、自分自身で生活習慣を見直し始めてからの事です。

もちろん、筋、骨格、脳、神経、内臓、栄養、メンタルなどに対する適切な治療は大事です。

しかし、なかなか改善しない症状の場合、治療と併せて生活習慣の改善、体質の改善が必要だと考えます。

そのためにも、患者様の健康意識レベルを上げて、健康的自立をサポートしていきます。

患者様に寄り添い、一人にしない。

これは不妊治療をしていた当時の妻への反省も踏まえています。

私たち夫婦も結婚してから6年間子宝に恵まれませんでした。

妻は仕事を辞め、レディースクリニックに通い不妊治療をしていました。

まわりは子供が出来るのに、自分には出来ない。

もどかしさと悲しみ、不安、ストレスが大きかったと思います。

友人から届いた年賀状の子供の写真を見るのも嫌がっていました。

それなのに、一番近くにいる私は、そんな妻の気持ちにうまく寄り添えていませんでした。

医師から指示を受けタイミングをとる時は、やらされ感や義務感を感じ、苦痛にさえ感じていました。

なかなか妊娠せず私自身も調べてみたところ、精子の数が少なく運動率が悪いと診断されました。

まさに不妊の原因の半数を占める、男性不妊の傾向。

当時は帰りが遅く、遅い時間からたくさん食べて、お酒を飲んですぐに寝るという生活習慣でした。これでは精子の質が低下するわけです。

夫婦の事なのに、妻一人で頑張らせていた当時、夫婦間の子供を授かりたいという熱に温度差があったのだと思います。

その後、我が家は幸いにして、二人の子宝に恵まれることが出来ました。

 

不妊治療に携わるようになって

現在、不妊治療に携わるようになり、夫婦間の気持ちのすれ違い、支えたいのにどう支えてよいか分からない男性、一人で頑張っている、疲れ果てた女性を目の当たりにします。

前に進んでいる実感がわかりずらく、先の見えないトンネルを進んでいるご夫婦を一人でも多く救いたい。

もちろん、子宝に恵まれることが全てではありません。妊娠がゴールでもありません。

ただ、患者様が当院に来て本当に良かったと思えるよう、寄り添い、全力でサポートして参ります。

くさの針灸整体院